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ビールの美味しさを育む – 静かなる工程「熟成」

読む工場見学会「プレミアムビールができるまで」もいよいよフィナーレ。ガージェリー醸造の最終工程、「熟成(貯蔵)」から「出荷」までを追いましょう。

熟成から出荷に至る工程には、ガージェリーが他社商品と比べて明確に異なる点がいくつか隠されています。実は、それらこそガージェリーの美味しさの秘密、プレミアムビールたる所以でもあります。

前回の記事「麦汁が若ビールに変身 – 主発酵工程」で、主発酵が終わった段階のビールは「若ビール」と呼ばれることを紹介しました。呼び名の通り、その香味はまだ若々しく、粗削りです。もちろん飲めないことはないのですが、若ビールをさらに熟成させることで、ビールの香味が一段と磨き上げられ、角が取れてまろやかに、穏やかに、味わい深くなっていくのです。

低温でゆっくりと熟成の時を刻みます

これが熟成タンク室です。縦型の発酵タンクと異なり、熟成タンクは横置きされた円筒形で、大部分は2段重ねになっています。容量は発酵タンクと同じ24KL。原則として発酵タンク1本の中身がそのままこちらに移ってきます。


タンク1本の全景はご覧の通り。


ガージェリーの製造委託先であるエチゴビール社の熟成タンクは、タンク毎に冷やすのではなく、部屋全体を2-3℃に冷やしています。若ビールはこのタンクに収められ、じっくり、ゆっくりと熟成が進むのです。

設備や冷却方式の差はあれど、見た目は一般的なビール醸造工程と変わりありません。

長~い時間をかけて熟成させる – ガージェリーのプレミアム

以前の記事「GARGERYのプレミアム – 長期低温熟成」で、ガージェリーは長期低温熟成をすることで、濃いビールでありながら同時に飲みやすさを併せ持っている…と書きました。これこそがガージェリーのプレミアムです。
GARGERY STOUTは仕込から100日後、GARGERY ESTELLAは仕込から60日後、それぞれが長い眠りを経て目覚めの時を迎えます。エールでありながら、ラガーのような低温熟成を、それも長期熟成を組み合わせることで、ガージェリー独特の味わい深く、それでいて飲みやすいビールが生まれるのです。

これらの熟成日数は、通常のエールビール醸造と比較して非常に長いと言えます。大手のピルスナータイプと比べても長いでしょう。現実的な話、熟成期間が長ければ熟成タンクの回転効率が上がらず、設備費用がかさみます。しかし、ガージェリーは妥協しません。そこにこそ、見せかけではない本当のプレミアムがあるからです。

ちなみに、壜内熟成のGARGERY23は熟成タンクには入れません。その工程はまた改めて。
 >> 壜内熟成 – 壜ビールのコンディションを保つ秘策

注文を受けてから樽詰 – あとはお店へ一直線

所定の熟成期間が経過するといよいよガージェリーの出来上がりです。

繰り返しになりますが、製造効率だけを考えれば熟成タンクはできるだけ早く空にして次の若ビールを入れたい…つまり、熟成工程を経て仕上がったビールはできるだけ早く出荷用の樽に詰めてしまいたいところですが、ガージェリーは樽詰したビールの在庫を一切持ちません。

日々のご注文分だけをその日に熟成タンクから樽詰めし、すぐさまクール便で発送。翌日にはお店にはお届けします。365日、休みなしです。

昨日まで熟成タンクで眠っていた最高のコンディションのビールをお客さまに楽しんでいただく…これもまた、ガージェリーならではのプレミアムです。
詳しくはこちらもどうぞ。
 >> GARGERYのプレミアム – 個別冷蔵配送

ガージェリーの樽詰工程は、残念ながらまだご覧の通りの手作業です。樽からビールを注出する時と逆の流れで一本一本樽詰しています。もっともっと販売量が増えれば機械詰めもできるかなぁ…と思いつつ、工場の皆さんに365日無休での樽詰をお願いしています。

昨年11月から書き始めた「プレミアムビールができるまで」のシリーズも、工程としては今回で一区切りです。いかがですか、ビールの醸造工程を理解していただけたでしょうか。

通常の濾過ビールであれば、熟成と樽詰の間に濾過工程がありますが、無濾過ビールのガージェリーには関係ないのでこれは省略です。次回以降、GARGERY23を製造しているさらに小規模な醸造設備を紹介します。

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