別所です。早いものでビアスタイル21に復帰してから、4ヶ月が経とうとしています。この間に多くの飲食店の方々にお会いしたし、飲みもしました。2007年にビアスタイル21を離れる前からのお得意先に「お帰りなさい!」と言われたのはとても嬉しかったですし、新しいお得意先の皆様にお話を聞き、自分のいない8年間に何があったのかに思いを致すのも楽しかった。
ブランドは一旦世に出たら、もはや造り手だけのものではなく、お客様のものでもある。だから、まずはお客様の声を聞きたい。そう考えて各都市、各街を歩いていましたが、GARGERYが目指すべきものが何なのか、自分の中でだいぶ定まってきたような気がします。
この4ヶ月の間に、もうひとつ、嬉しく、そしてありがたいと思ったのは、友人の応援やサポートです。自分がビアスタイル21に戻ることを知って、「ガージェリーを飲みに行こうよ」「昨日飲んだよ!」などと声をかけてくれる友人たち。8年前も同じでした。
GARGERYをきっかけに、旧友と会う機会が増えました。学生の頃からの友人なんていうのは、本当に何年ぶりに会っても変わらず気兼ねなく話せるものです。さらに、お互いにいろいろな経験をつんできているので、もう若い頃以上にぶっちゃけた話になり、それが楽しい。三軒目のバーの個室でガージェリーを飲む頃には、終電なんて全く気にならなくなっていたり。
ここで急に、GARGERYのブランド名の由来に話は飛びます。チャールズ・ディケンズの小説『大いなる遺産』において、主人公の少年ピップは普通あり得ないような大きな環境の変化を経験し、その中で心も揺れ動くわけですが、全く変わらずピップを支えたのは、彼の育ての親であり一番の友人だった鍛冶屋のジョー・ガージェリー(Joe Gargery)でした。お酒は様々なシーンで飲まれますが、その中でも、飲む人が自分と向き合ったり、大切な人と過ごすときに選ばれるビールであって欲しい、そんな思いを持って、この真面目で優しい鍛冶屋の名前を取り、GARGERYというブランド名にしたのです。
この4ヶ月に思ったことを踏まえながら、ここに立ち返ると、すっと、何か落ち着く気がしました。
旧友のように変わらず、“その場所”で待っていてくれる。そういうビールなんだと。だからGARGERYは、ビールそのものだけでなく、“その場所”も大切。
変化の激しい時代ですが、「変わらないこと」を大切にしましょう。GARGERYは。
こころまでを満たすようなビールをお届けしたい
外飲みを、もっと楽しく、もっと魅力的にしたい
飲み手の人生に寄り添うような存在でありたい
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